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CSR/社会貢献活動の取り組み

アジアの風は無限の可能性アジアの風は無限の可能性

掲載日:2016年08月10日
ステークホルダー : 地域社会
キーワード : 国際社会

アジアの風は無限の可能性|LLP JASEAN 代表 澤木恒則様へのインタビュー

 日清医療食品は病院・介護福祉施設向け、給食受託会社のリーディングカンパニーとしての透明性の高い経営に資するため、すべてのステークホルダーの皆様に対し、積極的かつ公平・迅速な情報開示に努めています。

 また、当ホームページではWebの特性を活かし、双方向のコミュニケ―ションツールとして、CSRへの取り組みの最新情報を随時公開しています。

 日清医療食品ではステークホルダーエンゲージメントを、社会課題の解決の手法や組織の決定に関する基本情報を提供する目的として、組織と一人以上のステークホルダーとの間に対話の機会を作り出すために試みられる活動と捕らえています。

 今回は、ASEAN各国に展開し、アライアンスを通じて経済発展と文化交流を促進することを目的としているLLP JASEAN(以下「JASEAN」)代表の澤木恒則様にインタビューを行いました。

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LLP JASEAN 代表 澤木恒則様

※インタビューに答えていただいた、LLP JASEAN 代表 澤木恒則様

Q. JASEAN(ジャセアン)について教えてください。


【設立の背景について】


 少子高齢化が進み超少子高齢・人口減少社会に日本は突入します。これは多くの問題を抱えています。

 2025年に団塊の世代が75歳を迎え後期高齢者となります。介護の担い手不足が注目されていますが、経済という側面から見ると生産人口も消費人口も減少しています。

 そのため、優れた技術を持ちながら日本市場のみに依存した為、経営的に苦境を迎える業界・企業が増加し存続の危機を迎えます。

 日清医療食品様が展開されている業界は今後拡大傾向にありますが、多くの企業は国内市場だけでは拡大を見込めません。

 この危機的状況の回避として労働人口が多くマーケットの拡大が予想されるASEAN各国のへの進出が増えると判断しています。

【設立の経緯について】


 JASEAN設立には、私のメンターでもあるソニー・プルデンシャル生命保険(現:ソニー生命保険)代表取締役常務、ソニー代表取締役副社長、ソニー・エンジニアリング・アンド・マニュファクチャリング・オブ・アメリカ最高執行責任者、ソニー取締役、ソニー株式会社社長、ソニー生命保険代表取締役会長を歴任された安藤国威氏との関係があります。

 私はソニー・プルデンシャル生命保険(現:プルデンシャル生命保険)で36歳の最年少で取締役国際保険部門を担当いたしました。

 当時、安藤氏からは「生命保険はプロが行っていない、プロが行う生命保険を構築しよう」と言われました。

 アジアでの確立が出来た後に安藤から「日本企業の危機回避のためグローバル化の手伝いをしよう」と提案されました。

 安藤氏自身、ソニー創業者の盛田氏の右腕として世界のソニーとして築き上げた実績もあります。

 日本はこれから少子高齢化が加速しマーケットが縮小していきます。けれど、ASEAN連合を見た場合6億5千万人の人口と、爆発的に成長するマーケットがあります。

 これからの日本を考え、ASEAN各国拠点の代表と協力し、日本に貢献したい思いと使命感でJASEANを設立しました。

【JASEANの事業内容について】


 JASEANでは、ASEAN各国に進出を考えている個人や企業の啓もうやサポート支援をしています。
 その事業は大きく分けて3つになります。

 一つ目はアジア進出支援です。
 アジア進出後の“ビジネス成功”までトータルにサポートしています。
  事業内容から最適国選び、競争優位ビジネスモデル構築支援や、現地経営優良パートナー探しやマッチング支援。法人設立、法務、税務、労務管理その他支援、幹部社員CQ,スキル、マインド研修、現地優良人材採用支援などになります。

 二つ目はグローバル人材育成です。
  グローバル企業への変革に必要不可欠な日本人グローバル人材養成実践研修を提供致します。
 実践即戦的MBA研修や、CQ(カルチャーインテリジェンス)養成研修、海外での実践OJT、ワークショップ、語学強化研修、アジア各大学との共同研修の実施などになります。

 三つ目はビジネス能力・語学力の高い「高資質人材」を日本企業様にマッチングです。
 グローバル人材の発掘、マッチングや、アジアバーチャルオフィスの提供。アジア人材へのビザ、日本国内への就労、研修サポートやアジア人材への日本語教育の提供になります。

 特に、JASEANが提唱する『グローバル・マーケティング・ハブ(GMH)』をフィリピンのマニラに構築し、現在多くの日本企業の世界戦略を、フィリピン人で高い教育と経験をもつグローバル人材がサポートしています。日本の多くの企業がノウハウを有しない国際マーケティング・営業部門業務をフィリピンのGMHが請け負っているのです。これは画期的な企画と言えます。

»『グローバル・マーケティング・ハブ(GMH)』のご紹介はこちら

Q. 海外進出する際に企業が注意すべき点があれば教えてください。


【2つの取り組みでグローバル化は可能】


 大企業でも中小企業でも、経営者がこの2つの取り組みを行うことでグローバル化は可能になります。

 一つ目は、自らの事業のマーケットが世界であると認識することです。
  過去、世界は広く敷居は高かったです。現在はLCC(格安航空会社)やネット環境から世界は近い存在になっています。そのため自ら行っている事業が世界規模であることを認識することが大切です。

 二つ目は、優秀な人材は国籍、言語、人種、思想、宗教を問わずフラットに採用することです。まだ重要なポジションは日本人でないといけないと思っている企業が多くあります。

Q. 海外進出する際に企業が注意すべき点があれば教えてください。


【日本で最高のモノでも売れないことを知る】

LLP JASEAN 代表 澤木恒則様

 高度経済成長を経験し、日本だけでも十分なマーケットがありました。また、日本にはメーカー、問屋、卸企業と商習慣もあり独自の流通文化があります。そのため、日本企業には外に売り行くという力が弱いと私は感じています。

 これは、営業力というだけではなくマーケティング力にも現れています。
 優れた技術を使ったモノ、最高品質なモノ、日本で売れ筋のモノは世界でも通用すると思われています。けれど、世界で売るにはその国ごとのマーケティングをして、何が求められているのかを知る必要があります。

【CQを磨くことが大切】


 知能指数のIQや感情指数や心の知能指数と呼ばれるEQがあります。けれど、文化指数や創造力指数と呼ばれるCQについて日本人は世界で最も低いと言われています。

 自分たちと違う文化・言語・習慣・宗教とどう向き合うのか、ということは大切です。

 例えば、ラマダーン時期にイスラム圏に立ち入った場合、周囲に気を使う必要があります。ラマダーン中はお酒などを禁じています。

 ラマダーン期間中の滞在では、お酒を控える。どうしても飲まないといけない場合も目立たないように注意する。例えば、周囲からお酒をわからないようにコーヒーカップを持ち込み飲むや、ひっそりとホテルの部屋で飲むなどの配慮必要です。

 日本語にも「郷に入れば郷に従え」とあります。その国に立ち入るということはその国の風土に寄り添うことも大切です。

【戦略的アウトソーシング】


 かつて日本は製造部門を海外に展開することでコスト削減を実現しました。コスト削減を目指して、中国からタイ、ベトナムと拠点を移動させています。

 また、製造部門だけではなく経理業務な入力作業などを海外に移管する動きもあります。けれど、海外展開を行う上で大切なのは海外での企画・営業・マーケティングが重要です。

 この部分を自社の社員で育てることも確かに一つの戦略です。けれど、自社から選抜をして教育するよりも、この部分を現地の優秀な人材にアウトソーシングを行うほうが効率がよいです。

【情報発信について】


 海外展開をする上で大切なのがWeb上での情報発信です。
 日本語だけのWebサイトだけではなく、英語や中国語など多言語でのWeb戦略が必要です。また、Webサイトの特性として定期的な情報発信も必要です。

 JASEANでは、グローバル化への第一歩としてJapan Global Business Clubのご紹介をしています。

»Japan Global Business Clubのご紹介はこちら

Q. ASEAN各国での医療・介護の現状とその中で日清医療食品に求めることがあれば教えてください。


【タイムマシーンで過去の日本を見る】


 今、ASEAN各国では過去日本が歩んできた道を追いかけてきています。

 経済成長に伴い、収入が向上します。その結果、子供の教育、美容、健康に資本が投入され業界が活発化しています。
 また、生活が安定することで平均寿命が延びてきています。

 そもそも、少子高齢化とは平均寿命が延びたことから高齢者が増えることキッカケです。

 例えば中国では50歳を定年とし年金の支給を行っています。けれど、経済が成長し平均寿命が延び50歳以上でも健康な人が多いです。今後、中国では定年の引き上げ、年金制度の見直しなどが起きると思っています。

 更に介護関係についても変わりつつあります。今までは家族が高齢者を支えてきていましたが、有料老人ホームやリゾートのようなリタイヤメントハウスなど富裕層向けの施設の建設が進んでいます。
 特に日本に近いとされているシンガポール、台湾、香港で日本化が進んでいます。

LLP JASEAN 代表 澤木恒則様

【日清医療食品に求めること】


 まず、これだけ日本で成功をしている企業が海外展開をしていないことに驚きました。特に現在ASEAN各国では経済成長から生活が安定し平均寿命が延びています。高齢者向けの施設も増えてきていることから、海外進出は絶好の機会だと思います。

 また市場がフラットになっている現状日本でのサービスは日本だけのものではなくなりつつあります。

 業績が向上している企業はマーケットから認められている証拠です。マーケットから認められるという事はそれだけ社会的責任を負うことでもあります。

 日清医療食品様がもたれている技術、ノウハウは確実にASEAN各国でも求められます。技術やノウハウがある企業は社会をより良く発展させる義務があります。ぜひ、海外展開を踏まえ、ASEAN各国と現地でチームを組みグローバル化を検討ください。

【JASEAN 代表取締役会長 澤木恒則さまのプロフィール】


富山出身 電気通信大学 電気通信学部 物理学専攻卒。
オーストラリア BOND大学 経営学修士MBA卒。大前研一の弟子の一人。
米国最大手プルデンシャル生命の創業メンバー。

1980年、東京エレクトロン入社。88年、ヘッドハンティングによりプルデンシャル生命のオリジナルメンバーとして転職。最優秀営業所長。最優秀支社長として世界No.1の生保営業組織を作る。

36歳最年少で取締役に就任。国際保険部門担当で中南米、ヨーロッパ、アジア各国でのその国No.1の生保会社立ち上げに寄与後、プルデンシャルフィリピン社長に就任、アジア人脈の基盤が出来る。

その後、東京海上アジア取締役、東京海上タイ生保社長、中国生保取締役、ソニー生命海外事業担当役員、ソニー生命フィリピン会長、メットライフアリコ生命執行役員を歴任。

アジア各国で強い人脈を構築し、アジア各国に精通する。
また、中南米、欧州、アジア各国での多くの駐在経験からアジアの重要性、可能性に精通。

2013年日経ビジネス、「旗手たちのアリア」に4ページに渡り紹介される。
2014年1月にPHP研究所からアジアに関する深い啓蒙書、PHPビジネス新書「大資産家になるためのアジア副業マニュアル」を上梓。


※所属・役職名はインタビュー時になります。

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