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CSR/社会貢献活動の取り組み

臨時ヘリポートを運営するにあたり臨時ヘリポートを運営するにあたり

掲載日:2018年07月05日
ステークホルダー : 地域社会
キーワード : ヘリコプター 災害対応

臨時ヘリポートを運営するにあたり|学校法人ヒラタ学園 航空事業本部 課長 小笠原 健太様にインタビュー

 日清医療食品は病院・介護福祉施設向け、給食受託会社のリーディングカンパニーとしての透明性の高い経営にするため、すべてのステークホルダーの皆様に対し、積極的かつ公平・迅速な情報開示に努めています。

 また、当ホームページではWebの特性を活かし、双方向のコミュニケ―ションツールとして、CSRへの取り組みの最新情報を随時公開しています。

 日清医療食品ではステークホルダーエンゲージメントを、社会課題の解決の手法や組織の決定に関する基本情報を提供する目的として、組織と一人以上のステークホルダーとの間に対話の機会を作り出すために試みられる活動と捉えています。

 今回、弊社が有事の際に支援物資を搬送するために契約をしているヘリコプター会社の1社である学校法人ヒラタ学園 航空事業本部 業務部 HEMS営業課 課長の小笠原健太様が当社ヘルスケアフードファクトリー亀岡(以下「HFF亀岡」)駐車場に設置している場外離着陸場(以下「臨時ヘリポート」)を運営するにあたり、HFF亀岡の社員への安全講習を取材・および内容についてインタビューを行いました。

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※インタビューに答えていただいた、学校法人ヒラタ学園 航空事業本部 課長 小笠原 健太様

※日清医療食品の川添工場長、平井課長に安全講習をする学校法人ヒラタ学園 航空事業本部 課長 小笠原 健太様

Q.臨時ヘリポートの基準について教えてください。


【航空法第79条 ただし書き】


 航空法第79条には「航空機は、陸上にあっては空港等以外の場所において離陸し、又は着陸してはならない。」と定められておりますが、本条文には、ただし書きの規定が設けられています。

 国土交通大臣の許可を得ることで、空港等以外の場所でも離着陸が可能となります。

【臨時へリポートの許可基準】


 臨時へリポートの許可にあたっては、離着陸地帯、周辺の障害物、標識等について、安全を確保するための基準を満たすことが求められています。

◇離着陸地帯の長さ及び幅は、使用する回転翼航空機の投影面の全長及び全幅以上の大きさであること

◇離着陸地帯の表面は、十分に平坦であり最大縦断・横断勾配は5%以内で、かつ使用機の運航に十分に耐えられる強度を有していること

◇進入区域は、離陸方向(500m)に対して8分の1以下、着陸方向(250m)に対して4分の1以下とし、同表面の上に出る高さの物件がないこと

◇転移表面は、離着陸地帯の各長辺から45mの範囲において1分の1勾配(ただし、離着陸地帯の外側10mまでは2分の1)を有する表面上に出る高さの物件がないこと

◇離着陸地帯の位置及び方向は、動力装置が故障した場合に地上又は水上の人又は物件に対し、危害を与え、又は損傷を及ぼすことなく不時着できる離着陸経路が選定されていること

◇標識等は、原則として離着陸地帯の場所が明瞭に視認できるように境界線を設置及び近傍に風向指示器を設置すること

◇運航の安全対策として、離着陸地帯及びその近傍の立入禁止措置等、運航上必要な措置が設けられていること

以上があります。

 今回、日清医療食品様のHFF亀岡の駐車場はこの条件を満たしています。

※航空局提出の申請図面の一部。

【地元への説明】


 こちらは必須ではございませんが、企業としての社会責任として行われていることが多いです。日清医療食品様におかれましても、地元住民への説明を地元自治会の協力も得て実施したと聞いています。

Q.臨時ヘリポートを運用する際に注意する点を教えてください。


【駐車場の車の移動について】

※臨時へリポートとして申請している駐車場。

 ヘリコプターが着陸する上で先述の通り一定のスペースの確保が必要になります。

 そのため、駐車している車の移動が求められます。

 また、その際にどの場所に車を移動させるのか、その手順、戻し方などを把握していないと緊急時に使用できません。

 車の移動訓練やHFF亀岡に従事する社員への緊急時における駐車可能エリア、退避場所の周知徹底が必要になります。

【ダウンウォッシュについて】


※ダウンウォッシュ影響範囲図について

 ヘリコプターは自らのローター回転による下方向へ吹き降ろしの風が発生します。これをダウンウォッシュといいます。

 ヘリコプターが着陸する地点では最大で17m/sくらいの風が吹き降ろされることもあります。そのため、周囲の人に注意喚起、人や車の移動、飛散物の除去(帽子、かさ、ビニール袋)が必要になります。

 ちなみにダウンウォッシュによる風の影響は約30㎡のため、日清医療食品様のHFF亀岡の工場内までが影響範囲となります。ただ、何が飛散するかわかりませんので、駐車場内を事前に確認して少しでも危険があるものは除去いたします。

【ローターによる音について】


 上空を飛来しているヘリコプターからもローターによる音が聞こえると思います。

 ヘリコプターが着陸する地点では音はかなり強めになります。そのため着陸地点にいる人に大声で話しかけても聞こえません。

 まず、この状況を知ることが大切です。

 ちなみに、HFF亀岡工場の敷地外での音のレベルについては最大で80から90dB※になると推測されます。

騒音値
(db)
騒音発生源と距離
(大きさの目安)
120db ・ジェットエンジンの近く
110db ・自動車のクラクション(2m)
100db ・電車が通るときのガード下
・液圧プレス(1m)
90db ・犬の鳴き声(5m)
・騒々しい工場の中
・カラオケ(店内中央)
・ブルドーザー(5m)
80db ・地下鉄の車内(窓を開けた状態)
・電車の車内・ピアノ(1m)
・布団たたき(1.5m)
・麻雀牌をかき混ぜる音(1m)
70db ・騒々しい事務所の中
・騒々しい街頭・セミの鳴き声(2m)
・やかんの沸騰音(1m)

※音の目安について

【ローターによる危険性について】

 私どもはドクターヘリの運航を数多く行わせていただいています。ドクターヘリではローターを切らずに患者様を搬送するケースがあります。

 そのため、図のように搭乗者はヘリコプターに垂直に移動。ストレッチャーについてもテールに触れないように移動するよう徹底しています。

 日清医療食品様も災害時に緊急物資を空輸するため、ローターを切らないで作業をする可能性もあります。

 そのため同様の安全講習をさせていただきました。

【マーシャラーについて】


 ヘリコプターが安全に着陸するには、着陸するためにヘリコプターの誘導(マーシャラー)も必要です。

 緊急時を想定し、私どもや他のヘリコプター会社がいなくてもヘリコプターを安全に着陸できるようにするためにこちらも教育・指導をさせていただきました。

 マーシャラーでは、着陸地点の先端に立ち、風を背に受けて誘導する必要があります。

 ダウンウォッシュを身体に受けるため慣れないと怖いかも知れません。

Q.安全にヘリコプターが着陸するためにどういう点に注意していますか?


【無理をしない】

 着陸よりも先にヘリコプターが安全に飛行するには次のような天候の目安があります。

• 視程5km以下
• 雲の高さ約300m以下
• 風速約15m以上

 悪天候での飛行は機長の判断によりますが、無理をして飛行を行うことはありません。

 天候については、亀岡は早朝靄が出ると聞いており、亀岡消防署様に確認をした所、8時半より前にヘリコプターを飛来させないとも聞いています。

 安全に配慮するためにはその土地ならでは情報を取得する必要もあります。

【経験を積むこと】


 これは日清医療食品様にもご協力いただく内容になりますが、ヘリコプターが安全に運航するには、パイロットの修練も欠かせません。

 そのため、ある程度飛行の経験を積むことも大切になります。

 日清医療食品様は定期的にヘリコプターを使用した訓練を実施されていると聞いています。

 今後も継続した訓練を行うことで、日清医療食品様の修練とともに当社も経験を積み更なるレベルアップに努めたく思います。


安全講習を終えて


【ヘルスケアフードファクトリー亀岡 川添工場長コメント】


 このヘルスケアフードファクトリー亀岡は私たちが所有する工場では、唯一臨時へリポートを有しています。

 私どもの事業は病院・介護施設への食事サービスの提供です。365日3度の食事を滞りなく提供する必要があります。

 それは有事の際でも変わりません。もし、私たちが食事提供を継続できない場合は生命に直結します。

 今回、このヘリコプターを受け入れるための安全講習を受け、改めて私たちの業務の重要性を感じました。

 一番は災害が起きないことですが、災害が起きた際に迅速に対応できるよう準備をすることも大切です。

 もちろん、ヘリコプターを使用する際はどうしてもローターからの音が発生します。近隣住民の皆様へのご理解も得ながら有事の際の支援の準備を進めたく思います。

※所属・役職名はインタビュー時になります。

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