働くことの深い喜びを
掲載日:2020年10月19日
ステークホルダー : 地域社会
キーワード : ESD SDGs 教育機関
働くことの深い喜びを|朝日新聞社 おしごと年鑑 編集長 板垣 薫様 株式会社談広告 取締役 副社長 横田亮介様にインタビュー
日清医療食品は病院・介護福祉施設向け、給食受託会社のリーディングカンパニーとしての透明性の高い経営にするため、すべてのステークホルダーの皆様に対し、積極的かつ公平・迅速な情報開示に努めています。
また、当ホームページではWebの特性を活かし、双方向のコミュニケ―ションツールとして、CSRへの取り組みの最新情報を随時公開しています。
日清医療食品ではステークホルダーエンゲージメントを、社会課題の解決の手法や組織の決定に関する基本情報を提供する目的として、組織と一人以上のステークホルダーとの間に対話の機会を作り出すために試みられる活動と捉えています。
今回、2020年より協賛しました「授業で使えるキャリア教材 おしごと年鑑2020」の制作に携わられている、朝日新聞社 教育総合本部 教育事業部 おしごと年鑑 編集長 板垣 薫様と株式会社談広告 取締役 副社長 横田亮介様にインタビューを行いました。
インタビューに応えていただいた、朝日新聞社 おしごと年鑑 編集長 板垣 薫様と株式会社談広告 取締役 副社長 横田亮介様
Q. 授業で使えるキャリア教材 おしごと年鑑2020について教えてください。
【スタートアップ事業として開始】
このおしごと年鑑を発刊する経緯としましては朝日新聞内のスタートアップ事業のコンテストで表彰されて2016年に創刊しました。
当初は、キャリア教育を実施する上でWeb上に仕事の博物館を作成しオープンする予定でした。けれど、当時の学校のデジタル化には格差がありWeb媒体だけではなく紙媒体での発行を行うことを決定し、現在もWebと紙の両輪で運用しています。
【BtoBの企業の参画が目立つ】
インタビューに答える朝日新聞社 おしごと年鑑 編集長 板垣 薫様
創刊時は約50社の企業に協力をいただきましたが、特に注目されたのがBtoBモデルの企業の多数の参画です。
子どもたちの多くはBtoCモデルの企業についてはCMや商品を手に取る、触れることで知る機会が多いですが、BtoBモデルの企業は、世界的に大きな企業でも知らないという場合があります。
こうした企業はリクルートで苦戦するということもあり、子どもたちに自分たちの仕事をしってもらいたいという思いで参画していただけるケースもありました。
子どもたちにとっても、社会を支えるさまざまな企業に触れる機会が増え、大きな学びになったと思います。
おかげさまで2020年のおしごと年鑑では140社もの企業に協力いただけました。
2020年発刊のおしごと年鑑と2019年発刊のおしごと年鑑
【企業選定について】
おしごと年鑑では1テーマ1社でお願いをしています。今までのキャリア教育の副読本では「お医者さん」「お花屋さん」など業種に焦点があたることが多かったですが、おしごと年鑑では単なる業種の紹介ではなく、企業が社会のどの部分を支えているのか、何に努力しているのかに焦点を当てて作成しています。
特に子どもが持ちそうな疑問から入り、さりげなくこういう仕事が、会社があることを知ってもらうことを目的にしています。
ただ、どうしてもある程度の知名度や規模の企業に参加いただくことが多くなってしまいます。
おしごと年鑑は教育ツールであるため、企業の宣伝のためのツールではありません。そのためCSRやキャリア教育に対して協力したいという純粋な思いやそこに資本を投入できる企業の参画が多くなるため、ある程度の規模、知名度になりやすい傾向があります。
2016年に創刊しましたが、創刊当初は私ともう1名でスタートしました。2名体制ではとてもおしごと年鑑の発刊は実現できません。
そのため、一緒に事業を行うパートナーとして、教育機関に強く、また商品のPRではなくあくまで教材としての作成に重きをおいてくれた、株式会社談広告(旧:一般社団法人日本文化教育推進機構)と連携して発刊することができました。この場を借りて御礼申し上げます。
Q. 談広告について教えてください。
【学校教育の変革に】
インタビューに答える株式会社談広告 取締役 副社長 横田亮介様
談広告の設立は1980年になり40年目の企業になります。 学校教育の変革期を迎えている今、教育現場では様々な教育テーマが模索されています。
そんな中、子どもたちに正しい知識や問題意識を持ってもらうことを目的に、企業・団体が取り組む「環境問題」や「食育問題」「エネルギー問題」などに関する活動を、新しい教育テーマとして教材に取り入れる活動が行われています。
談広告では、全国ネットワークされた現職教師の研究団体と、社会的・教育的テーマを提唱する企業・団体との結びつきを、「共同研究プロジェクトの立ち上げ」という形で支援しています 。
児童書や図鑑などを発行して、児童教育にも力を入れているポプラ社グループの傘下に入ったことも私たちの強みです。
株式会社談広告HPより
【教育現場における具体的な活動例】
企業の課題や理念を盛り込んだ「学校教育用テキスト」を制作し、授業を実施しています。
2.コンテスト
企業テーマに沿った課題をもとに、独自のコンテストを開催。また全国の児童から様々なアイデアを募集するコンテストなども運営しています。
3.セミナー・シンポジウム
教師との意見共有を図るため、全国の教師を対象に、テキストをどのように活用すれば「子どもたちに関心を持ってもらえるか」などを追求するセミナーを定期的に開催しています。
4.出張授業・工場見学
各企業が力を入れている、出張授業や工場見学を、全国に拡大できるよう、教師へ案内しています。
【「おしごとはくぶつかん」事務局】
おしごとはくぶつかんHP
2016年より朝日新聞社が中心となって推進するキャリア教育事業「おしごとはくぶつかん」をスタートさせました。談広告では運営のお手伝いをさせていただき、おかげさまで5年目を迎えることができました。
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【教育に携わる理由について】
私自身が就職活動をしていた時代は、就職活動をする時期になって初めて企業を知る、仕事を知るという状況でした。
世界から見ると日本はキャリア教育が遅れていると一部で言われているのは今まではこのような背景があったからなのではないかと私は考えています。
現在の「キャリア教育」では早い段階から子どもたちが「仕事」や「社会」に関する情報に触れる機会が増えています。
そこから自分の将来に具体的な夢や目標を持てる可能性が広がります。そのための「キッカケ」づくりを談広告が担えたらと思っています。
Q.今後、日清医療食品に求めることがあれば教えてください。
【産学連携の強化を】
(朝日新聞社 おしごと年鑑 編集長 板垣様)
コロナ禍の中多くの学校では社会実習や社会見学などが中止となっています。工場見学などの動画配信を行っている企業も増えてきています。
日清医療食品様におかれましても、工場紹介の動画をYouTubeに掲載されていますが、ぜひ子ども向けの動画作成も一度ご検討ください。
また、活動をしている中で小・中学校だけでなく大学ともつながりがあります。大学の中には企業とのパイプが薄く困っているところもあります。
こちらも何らかの強化を検討ください。
ヘルスケアフードファクトリー亀岡の説明動画
【介護食の啓蒙とサステナブルな展開を】
(株式会社談広告 取締役 副社長 横田様)
実は私の祖母と父親は誤嚥性肺炎が原因で亡くなっています。日清医療食品様は誤嚥性肺炎を予防するための啓蒙動画を掲載されていますが、家庭でもできる簡単な介護食の掲載などナレッジの共有をしていただけるとより多くの人が救われると思いますのでご検討いただけると嬉しいです。
また、1日130万食を提供されているとお聞きし、第一次産業への支援やフォローなどを行うことでサステナブルな食材の確保への対応に取り組んでいただければと思います。
誤嚥性肺炎とその予防についての動画
※所属・役職名はインタビュー時のものです。インタビュー日:10月6日
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