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CSR/社会貢献活動の取り組み

障がいを価値に変える障がいを価値に変える

掲載日:2017年03月13日
ステークホルダー : 地域社会
キーワード : ダイバーシティ

障がいを価値に変える「バリアバリュー」|株式会社ミライロ 広報部 岡田麻未様にインタビュー

 日清医療食品は病院・介護福祉施設向け、給食受託会社のリーディングカンパニーとしての透明性の高い経営にするため、すべてのステークホルダーの皆様に対し、積極的かつ公平・迅速な情報開示に努めています。

 また、当ホームページではWebの特性を活かし、双方向のコミュニケ―ションツールとして、CSRへの取り組みの最新情報を随時公開しています。

 日清医療食品ではステークホルダーエンゲージメントを、社会課題の解決の手法や組織の決定に関する基本情報を提供する目的として、組織と一人以上のステークホルダーとの間に対話の機会を作り出すために試みられる活動と捉えています。

 今回は、障がいを価値に変える「バリアバリュー」の視点を活かし、ユニバーサルデザインを提案する株式会社ミライロ 広報部 岡田麻未様にインタビューを実施いたしました。

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株式会社ミライロ 広報部 岡田麻未様

※インタビューに答えていただいた、株式会社ミライロ 広報部 岡田麻未様

ミライロ様とは、弊社のアンテナショップ「nu dish Mousse Deli & Café」にて様々な取組みを行いました。
ご高齢の方や障がいのあるお客様にも心地よいおもてなしを
届けるために、障がいのある当事者によるモニター調査
「ミライロ・リサーチ」でロールプレイング研修を行う
高齢者や障がいのある方との向き合い方を学ぶ
「ユニバーサルマナー検定」の会場提供

障がいを価値に変える「バリアバリュー」

 バリアフリーいう言葉には、障がいを取り除くといった、障がいをマイナスと捉える印象がありますが、「バリアバリュー」とは、障がいというバリアを社会やビジネスの価値(バリュー)に変えていこうという視点のことをいいます。

 代表の垣内をはじめ社員の約3割は障がい者やLGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)の当事者です。障がいのある当事者やマイノリティの視点・経験・感性を活かした提案を強みとしています。

ユニバーサルデザインが、4,000万人の市場を生む時代

 高齢者や障がい者に支持される施設・サービスづくりが、ビジネスチャンスとなる時代がやってきました。

 超高齢社会を迎えた日本では、約3,300万人の高齢者が暮らし、人数は年々右肩上がりです。

 障がい者は約788万人と、人数は高齢者よりも少なくないものの、近年の公共交通機関のバリアフリー化により外出・購買の機会は増加しています。

 これにベビーカー利用者約314万人を合わせると、国内約4,400万人。つまり約3人に1人が移動やサービスの利用に、不安を感じていることになります。

 さらに付け加えると、高齢者と暮らす世帯は全体の43%も占めます。高齢者や障がい者にやさしい施設や設備は、当事者だけでなく、行動を共にする家族、友人、同僚など多様な方々からも求められているのです。

 またミライロが肢体不自由の方、視覚障がい者、聴覚障がい者を対象に、「誰と外食に行くか」調査した結果、「友人・知人」と答えた人が66%。「家族」と答えた人も45%で、障がいのある方への配慮は、結果として同伴者の来訪にも繋がることがわかります。

 また「行きつけの有無」については、全体の93%が「行きつけのお店がある」と回答をしました。特定のお店のリピート率が高いことがわかります。

 高齢者や障がい者にとって快適な店舗が少ないいまだからこそ、環境が整っているお店はそれだけで選ばれる要因になります。彼らへの配慮となる取組みはロイヤルカスタマーを生み出すのです。

 それらの方々への対応を考えるうえで求められているのは、高齢者や障がい者のためだけに建物の段差を取り除くといった、限定的なニュアンスをもつ「バリアフリー」だけではありません。

 バリアフリーよりも対象が広く、国籍や性別、年齢、障がいの有無には関係なく、だれもが使いやすいことを意味する「ユニバーサルデザイン」です。

日本の現状と企業に求められる課題

 実は、日本は他の先進国に比べて、バリアフリーは進んでいる国と言われています。

 一歩街に出れば道路のほとんどは舗装されているため、車いすや杖の利用者、ベビーカーでも歩きやすいです。

 法律や条例が整備され、たとえば1日に3,000人以上が利用する主要な鉄道駅には必ずエレベーターが設置されています。

 これは東京の場合なら鉄道のおよそ9割弱、大阪の地下鉄においてはすべての駅にエレベーターが設置されているという、とても高い割合です。

 しかし日本はハード(環境・設備)面こそ整っているものの、それだけで高齢者や障がい者が安心して外出できるわけではありません。

 むしろ日本における課題であり、最ももとめられて居るのは、ソフト面の対応力の改善です。

 スロープやエレベーターを設置するには多額のコストがかかるため、二の足を踏んでしまう企業も多いと思います。

 ですが、それらの設備がなかったとしても、車いすごと持ち上げたり、適切なサポートをできる人材がいればよいのです。ハードを変えられなくても、ハートは今すぐ変えられると、私たちはお伝えしています。

ユニバーサルマナーの心の輪を拡げる

 高齢者や障がい者など、自分とは違う誰かの視点に立ち、適切な理解のもと行動することを、私たちは「ユニバーサルマナー」と名付けました。

 2013年から、これを身につけるための資格取得研修を「ユニバーサルマナー検定」として開始し、大手企業から個人まで述べ2万5000人が取得しています。2016年4月にはアイドルグループ「嵐」の櫻井翔さんが受講したことでも話題になりました。

 いくらユニバーサルデザインの施設が普及しても、多くの人が周囲の人を手助けしたり、思いやったりする気持ちやスキルを持っていなければ意味がありません。

 またスロープやエレベーターがなかったとしても、周囲にサッと声をかけてくれる人や、適切なサポートをできる人がいれば、段差を乗り越えてお店に入ることができます。段差があること自体が障がいではないのです。

 困っている高齢者や障がい者のお客様を見かけたとき、「何かお手伝いできることはありますか?」の一言をかけてみてほしいです。

 これはあらゆる方々への対応において、万能の一言になります。

 100%の対応を初めから目指すのではなく、まずは現状を知り、向き合い、少しずつでも改善していく姿勢こそが、大切です。

Q.今後日清医療食品に求めるものがあれば教えてください。

「nu dish Mousse Deli & Café」の店舗スタッフの皆様は、ユニバーサルマナー検定を通して多様な方々との向き合い方を知っていただきました。

 また障がいのある方にお客様役をしていただくロールプレイング研修では当事者がどんなことで困っているか、どんな対応をしたら喜ばれるかを理解いただき、更に検定会場として「ユニバーサルマナー」を拡げていただきました。

 ぜひ今後も、ユニバーサルマナーの心を持ちおもてなしを提供するのはもちろん、その想いをどんどん多くの方々に広めていっていただけたら嬉しです

※所属・役職名はインタビュー時になります。

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