LPGA全日本小学生ゴルフトーナメントと福島との関係について
掲載日:2019年09月30日
ステークホルダー : 地域社会
キーワード : ESD スポーツ振興 地域貢献
LPGA全日本小学生ゴルフトーナメントと福島との関係について|日本女子プロゴルフ協会 理事 森本 多津子様、福島県 企画調整部 地域政策課 課長 加藤 靖宏様にインタビュー
日清医療食品は病院・介護福祉施設向け、給食受託会社のリーディングカンパニーとしての透明性の高い経営にするため、すべてのステークホルダーの皆様に対し、積極的かつ公平・迅速な情報開示に努めています。
また、当ホームページではWebの特性を活かし、双方向のコミュニケ―ションツールとして、CSRへの取り組みの最新情報を随時公開しています。
日清医療食品ではステークホルダーエンゲージメントを、社会課題の解決の手法や組織の決定に関する基本情報を提供する目的として、組織と一人以上のステークホルダーとの間に対話の機会を作り出すために試みられる活動と捉えています。
今回、当社が協賛していますLPGA全日本小学生ゴルフトーナメント決勝大会の主催である一般社団法人 日本女子プロゴルフ協会 理事 トーナメント事業部担当の森本 多津子様と、共催の全日本小学生ゴルフトーナメントinふくしま実行委員会を代表して福島県 企画調整部 地域政策課 課長の加藤 靖宏様にインタビューを実施しました。
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インタビューに応えていただいた、一般社団法人 日本女子プロゴルフ協会 理事 トーナメント事業部担当の森本 多津子様
Q.日清医療食品との関係について教えてください。
【第7回 全日本小学生ゴルフトーナメント決勝大会から】
2012年の第7回全日本小学生ゴルフトーナメント決勝大会から協賛をいただいています。その前年はワタキューセイモア様にご協賛をいただいていましたので、ワタキューグループで長く支援をいただいています。
この全日本小学生ゴルフトーナメントは低学年から参加できる大会で、個人戦、団体戦があります。
個人戦では、18ホール・ストローク・プレーで、18ホールのトータルスコアにより順位を決定いたします。
団体戦では、各地区の小学生4~6年生の部(男女別)参加者4名のうち上位3名の合計スコア(チームスコア)により順位を決定いたします。
この大会の優勝者からプロになった選手もいますが、LPGAでは、一人でも多くの子どもたちにゴルフに親しんでもらうこと、そしてゴルフを通して子どもたちが心身ともに健康に育ってくれることを願い、普及・育成活動の一環として全日本小学生ゴルフトーナメントを開催しています。
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Q.全日本小学生ゴルフトーナメント決勝大会を福島で行う意義について教えてください。
【キッズデーがキッカケ】
LPGAでは、子どもたちや子どもをサポートする大人の方々にゴルフの楽しさを体験してもらえる機会を作っています。その一つとしてサマーキッズデー・キッズゴルフデーがあります。
このサマーキッズデー・キッズゴルフデーはゴルフ未経験や初心者の小学生以下の子供を対象に、ゴルフの楽しさを知ってもらうことを目的として開催しています。
2000年に福島県双葉郡富岡町のリベラルヒルズゴルフクラブで「日本女子プロゴルフ選手権大会」を開催したことがきっかけとなり、LPGAと福島県でジュニアに対する教育や考え方がマッチしたことで翌2001年から福島県と富岡町にはキッズデー開催にご協力をいただきました。
そこからさらに発展して、2006年より東日本大震災前までの5年間、リベラルヒルズゴルフクラブを舞台に全日本小学生ゴルフトーナメント決勝大会を開催していただきました。
※東日本大震災後、2016年の第11回大会から福島県県南地域のゴルフ場を全日本小学生ゴルフトーナメントの会場として使用しています。(2016、2017年:棚倉田舎倶楽部、2018年、2019年:矢吹ゴルフ倶楽部)
ちなみに、JR新白河駅を中心とする半径約14Kmの「しらかわ」エリアには12のゴルフ場があります。
【東日本大震災から復興に向けて】
福島県 HPより
東日本大震災以降LPGAとして「心をひとつにプロジェクト」としてチャリティー活動を継続するとともに、平成29年3月28日にはLPGAと福島県で提携協定を締結しました。
福島県とは双葉地区教育構想に基づき、平成18年度から福島県立富岡高校と連携し、ゴルフの強化選手の育成に取り組み、同校から2名のプロゴルファーを輩出してきました。
LPGAとして自治体との提携協定の締結は福島県が初めてで、これまでに小学生を対象に行うスナッグゴルフ教室やジュニアゴルフ塾の開催、県内高校でのゴルフ出前講座の実施に加え、ゴルフによる地域活性化に向け連携して取り組んできました。
【福島県としての取り組み】
インタビューに応えていただいた福島県 企画調整部 地域政策課 課長の加藤 靖宏様
東日本大震災は今までの地震災害と異なり、原発事故による放射能汚染という問題がありました。
日清医療食品様も2011年3月19日より放射能検査を自主的に実施し、安全確認をされていると聞いています。福島県におきましても食の安全・安心の取り組みとして検査結果をHPにて公表をしています。
名産の一つである米につきましては毎年約1000万点の検査、全量全袋検査を自主的に実施し安全を確認しています。
また、これまでに延べ700品目以上もの農林水産物も検査をし、現在では、基準値を超えるものはなくなってきており、市場に流通しているものは、全て基準値内であることが確認できたものです。
ただ、未だに現状を知らない方もおられるため、丁寧に説明をすることを続けています。
※検査結果につきましては福島県HP内に掲載
【福島県の名産】
福島県の名産として米のほかに桃や梨、りんごがあります。桃は「あかつき」など固い品種で歯ごたえがあり人気です。また、夏秋キュウリの生産量は福島県が全国1位です。
キュウリに限らず、市場に出荷される福島県産の農産物は検査しても放射性物質のセシウムが検出限界値以下ですが、まだまだ福島県産ということで避けられる方もおられます。
米などの商品にはQRコードがついており、生産地から検査結果まで確認ができますし、東日本大震災以降大学や地域とスクラムを組み放射能についての多くの対策に取り組んできています。
情報発信だけでなく、やはり農作物はおいしいことが一番です。また、生産者がプライドを持てるような取り組みが必要です。
【グローバルGAP取得の取り組み】
そのための取組としてGAPの取得促進があります。
GAPは、Good Agricultural Practicesの頭文字であり、国連食糧農業機関(FAO)によると、農業生産の環境的、経済的及び社会的な持続性に向けた取組みであり、結果として安全で品質の良い食品及び非食品の農産物をもたらすものになります。
このGAPの国際版がグローバルGAPになります。
当初はヨーロッパで推進されていましたが、参加会員が世界中に広がったため、グローバルGAPと改称されました。
日清医療食品様でも農作物の購入基準にグローバルGAPを基準にしていると伺っています。
福島県でも生産者の意欲と2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据えて取得の促進を行っています。
2016年には福島県内でのグローバルGAP取得数は10件でしたが、2019年7月時点では187件まで増えました。
これからも福島県では食の安全・安心についての情報発信を継続して行っていきます。
Q.日清医療食品に求めることがあれば教えてください。
【食育の大切さを】
プロになると食事サポートの大切さを気にしますが、まだまだ小学生から食事の大切さを知る人が少ない状況です。
日清医療食品様には約9000名もの管理栄養士・栄養士が在籍していると聞いています。
何か栄養面でのサポートも検討いただければ助かります。
【福島県内の健康について】
福島県は小学生も肥満率が高いといわれています。一説には放射能を防ぐために屋外に出ないことから運動不足なのではと言われています。
運動も大切ですが、栄養面での指導など何か御支援をいただければと思います。
また、平均寿命ではなく健康寿命を伸ばしていく中で、福島県としても様々な取り組みをしています。福島県民の健康寿命を伸ばす取り組みに何か御協力していただければと考えております。
※所属・役職名はインタビュー時になります。
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