コンプライアンスを漫画で
掲載日:2016年04月27日
ステークホルダー : お取引先
キーワード : ESD コンプライアンス
コンプライアンスを漫画で|ハイテクノロジーコミュニケーションズ 代表取締役岡村克也様にインタビュー
日清医療食品は病院・介護福祉施設向け、給食受託会社のリーディングカンパニーとしての透明性の高い経営に資するため、すべてのステークホルダーの皆様に対し、積極的かつ公平・迅速な情報開示に努めています。
また、当ホームページではWebの特性を活かし、双方向のコミュニケーションツールとして、CSRへの取り組みの最新情報を随時公開しています。
日清医療食品ではステークホルダーエンゲージメントを、社会課題の解決の手法や組織の決定に関する基本情報を提供する目的として、組織と一人以上のステークホルダーとの間に対話の機会を作り出すために試みられる活動と捉えています。
今回、日清医療食品がホームページや社内報で掲載している「他社事例からまなぶコンプライアンス」※作成先のハイテクノロジーコミュニケーションズ株式会社 代表取締役の岡村克也様にインタビューしました。
※ハイテクノロジーコミュニケーションズ株式会社を以下「HTC」と表現します。
»ハイテクノロジーコミュニケーションズ株式会社 HPはこちら
※「他社事例からまなぶコンプライアンス」の掲載ページについてはこちら
※インタビューに答えていただいた、ハイテクノロジーコミュニケーションズ株式会社 代表取締役岡村克也様
Q. HTCについて教えてください
【日清医療食品との関係について】
日清医療食品様とのお付き合いは2012年4月からになります。
当社ではコンプライアンス通信という、企業のコンプライアンス担当者向けのニュースレターを配信しており、ご購読いただいている担当者の方々との情報交換を行っていました。
その中でご縁があり、日清医療食品様とお付き合いが始まりました。
現在では、コンプライアンスの意識啓発に役立つコンテンツが使い放題の年間サービス「こんぷろカスタム」※を契約いただき、日清医療食品様の集合研修でご利用いただいています。
※コンプライアンス担当者向けの ニュースレター「コンプライアンス通信」
また、日清医療食品様が隔月にて発刊されている社内報とHPにて、コンプライアンス4コマ漫画を掲載いただいています。
2015年12月にはコンプライアンス啓発のため、代表取締役会長兼社長の安道様のメッセージ動画を撮影させていただきました。
※こんぷろカスタムについて
「社員のコンプライアンス意識が向上しない」、「実施したい活動はあるけど、時間がない」「堅苦しいイメージでは、コンプライアンスは伝わらない」「教育素材が見つからない」等のコンプライアンス担当様の声から生まれたコンテンツ集になります。(2016年4月時点で契約企業数は200社以上)
こんぷろカスタムに含まれるコンテンツについて(会員専用Webサイトよりデータをダウンロードしてご利用が可能)
「社員のコンプライアンス意識が向上しない」、「実施したい活動はあるけど、時間がない」「堅苦しいイメージでは、コンプライアンスは伝わらない」「教育素材が見つからない」等のコンプライアンス担当様の声から生まれたコンテンツ集になります。(2016年4月時点で契約企業数は200社以上)
こんぷろカスタムに含まれるコンテンツについて(会員専用Webサイトよりデータをダウンロードしてご利用が可能)
※数値に関しては2016年4月時点の数値になります。
※こんぷろカスタムは、単体でのご利用の場合、年間8万円(税抜)でご利用いただけます。
子会社も使用する場合は、年間9万6千円(税抜)からとなります。
※こんぷろカスタムの問い合せはハイテクノロジーコミュニケーションズ株式会社までお願いします。
»ハイテクノロジーコミュニケーションズ株式会社 HPはこちら
【事業の成り立ちについて】
1982年に、当社のグループ会社である欧文印刷株式会社が、業務用のオフコンを導入した際、担当者が使い方を調べようと添付のマニュアルを読んでみると、専門用語にあふれた「わからないマニュアル」でした。
原因は、オフコンを使う人の視点ではなく、開発者の視点で書かれていたことです。
そこで、欧文印刷の担当者は、マニュアルのわからないところを洗い出し、メーカーに伝えたところ「これだけ問題点の指摘ができるのであれば、そちらで改善してもらうことはできませんでしょうか?」とマニュアル改善作業を依頼されました。
この話を聞いた当時の欧文印刷の社長が「わかりにくいマニュアルをわかりやすくすることがビジネスになる」と考え、当社を設立することになりました。
けれど、マニュアル制作会社を創るだけでは「わかりやすいマニュアル」を作ることはできません。
そのため、設立当時のスタッフは、必要なノウハウを求めアメリカに渡り「テクニカルコミュニケーション」という技術があることを知りました。
アメリカから書籍を取り寄せ、多くの学習会を重ねることにより、現在の基礎となる技術を身に付けました。
【マニュアルはわかりにくいものという概念が覆る】
会社設立の翌年である1983年に、その技術が評価されました。
キヤノン販売(現:キヤノンマーケティングジャパン)が、代理店としてアップルコンピューターを日本で販売する際、パソコンに同梱した副読本「はじめてのあっぷる」を当社が手掛けました。
この「はじめてのあっぷる」が日経パソコン、アスキーといったコンピューター系情報誌で、「マニュアルはわかりにくいものという概念を覆す」という高い評価を受けました。
また、「はじめてのあっぷる」はコンピューターに同梱する副読本というだけでなく、一般書籍としても販売されることとなりました。
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はじめてのあっぷる(副読本) | はじめてのあっぷる(一般書籍) |
【もっとユーザー(読み手)からの発想を】
※ハイテクノロジーコミュニケーションズ株式会社 テクニカルライター 天野正博様
2008年に大手家電メーカー様から、行動規準ハンドブックの刷新を依頼されたことがきっかけとなり、以降、当社は深くコンプライアンスに関わることになりました。
マニュアルを作成する会社が、企業のコンプライアンス活動を支援するというのは意外に思われるかもしれません。
ですが、マニュアルもコンプライアンス活動も情報を伝えたい相手に「伝わらない、理解されない」のでは、意味がないという点では同じです。
「どうしたら読まれるか」、「理解されるか」、「正しく製品が使えるようになるか」をユーザー(読み手)の立場で徹底して考え、実践してきた経験とノウハウが、コンプライアンス活動で必要な意識啓発ツールの作成に非常に役立ちます。
上場企業であれば、ほとんどがコンプライアンス体制を構築しており、ツールを用いたコンプライアンス意識啓発活動を行っています。
しかし、それらのツールの中には、堅苦しく、共感しにくいものが多くあります。堅苦しく、共感しにくいツールは、どれだけ重要な情報が載っていたとしても、読まれる可能性が低くなってしまいます。
そのため私たちは、常に情報を受け取る読み手からの発想で、「身近に感じられる」、「わかりやすい」、「関心を持てる」といったツールを通じて、社員のコンプライアンス意識を向上させる事を目指しています。
【コンプライアンスは堅いテーマ。だからこそ漫画やイラストに】
※日清医療食品様の社内報で掲載している4コマ漫画
昔は、文字だらけの資料であっても、「会社から渡されたものは真剣に読み込まないといけない」との思いを持っている人が多くいました。
けれど、最近は、会社から渡された文字だらけの資料は、読まれない時代になりました。
そのため、会社は「どうしたら関心を持って読んでくれるのか、理解するのか、記憶に残るのか」を考えなければなりません。
私たちが提供しているコンテンツには、イラストが多く使われています。どうしても文字だけのコンテンツでは、堅苦しく感じられ、読まれなくなります。
イラストを使用することで、コンテンツの堅苦しさを軽減させ、読み手の興味を引くことができます。
また、パッと見て理解できるイラストは、文字情報の理解促進にも効果があります。
4コマ漫画のように、ストーリー全体を漫画化した場合、伝えられる情報量は減りますが、気軽に見てもらえることや、記憶に残りやすいといった高い効果が期待できます。
Q. 日清医療食品の特徴について教えてください
【風通しのよい社風】
社内で起きた問題を隠そうとする、隠蔽体質な企業もあります。けれど、日清医療食品様の場合は、社内の問題を吸上げる仕組みが機能しているのが伺えます。
安道社長自らが率先垂範して社員に声を求めていること、その方針がトップメッセージとして、社内報に掲載されていることは、すばらしい活動だと考えます。
また、意見しやすい雰囲気を作ること、問題を放置せずに、真摯に対応していることは社員が会社を信用している証拠だと思います。
隠蔽体質の企業では、社員は声を上げません。声を上げても対応されない、処罰されるという思いを持ちます。そのため、日清医療食品様は非常に健全な企業であると思います。
Q. 他社が気をつけるコンプライアンスのテーマがあれば教えてください。
3つのコンプライアンスリスクがあります。一つ目は「ハラスメント」、二つ目は「情報漏えい」、三つ目は「労務問題」です。
この3つのコンプライアンスリスクに対しては、繰り返し啓発活動が必要になります。
また、現在のトレンドは、ダイバシティーの推進です。特に日本でのダイバシティーは、女性の活躍推進がフォーカスされることが多いです。
これから労働人口が減少していく中、会社として多様な働き方をどう受け入れていくのかは、重要なテーマになります。
Q. 今後、日清医療食品に求めることがあれば教えてください。
まず、今後も継続してサービスの提供ができればと思っています。特に日清医療食品様からは多くの気付きをいただき、新たなサービスにもつながっています。
また、今まで取り扱っていないテーマとしては、外国人労働者についてだと思います。これからの多様性を考えた場合、企業は外国人労働者の受け入れを行う機会が増えるかと思います。
アジア圏で顔立ちが似ていても、文化は異なります。受け入れる側に、その認識がなければ、衝突が生まれます。現在、「こんぷろカスタム」の会員企業様も、外国人労働者の受け入れに関して、対応を強化しています。
今後は、外国人労働者の受け入れや対応についても、情報交換等で良い関係を築ければと思っています。
最後に、日清医療食品様は少子高齢化の中、社会的意義の高い企業です。そのため社会から注目を受け、社会からの要望も高くなると思います。コンプライアンスは、質の高いサービス提供の土台となります。
コンプライアンス上の問題がある企業では、社員は安心して働くことができません。明るく、社員がいきいきと働ける環境づくり、また、お客様へのより良いサービスの提供のため、より一層のコンプライアンス推進をお願いします。
» ステークホルダーとの対話一覧についてはこちら
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